給湯器の処分方法と費用相場・注意点について解説

給湯器の処分方法と費用相場・注意点について解説

給湯器って、普通の粗大ゴミみたいに捨てられないんですか?

はい、給湯器は専門的な機器なので、法律に則った正しい方法で処分する必要があります。安全のためにも、手順を知っておくことが大切ですよ。

給湯器が古くなったり故障したりした際、どのように処分すれば良いか分からず困ることがあります。粗大ゴミとして出せるのか、自分で取り外しても良いのかなど、多くの疑問が生じます。

給湯器はガスや水道に接続された専門的な機器であり、安全に処分するには正しい手順と知識が必要です。ご自身の状況に合った方法を選ぶことが、トラブルなく処分するためのポイントです。

本記事では、給湯器の主な処分方法とそれぞれの費用相場、処分する際の注意点について詳しく解説します。

給湯器の処分にかかる費用相場

給湯器の処分にかかる費用相場

給湯器の処分にかかる費用は、選ぶ方法によって大きく異なります。以下の表は、各方法の費用相場をまとめたものです。

処分方法 費用相場
粗大ゴミとして回収自治体による(多くは回収不可)
店舗での回収・下取り1,000円~(行っていない店舗が多い)
リサイクルショップでの売却0円(プラスになる場合も)
フリマアプリなどでの売却0円~(プラスになる場合も)※手数料・送料別途
不用品回収業者への依頼3,000円~10,000円
知人などへの譲渡0円

※上記は処分のみの費用目安であり、取り外し工事費が別途必要な場合があります。

表の通り、費用をかけずに処分できる方法や、売却によって利益を得られる場合もあります。ただし、給湯器の処分には専門家による取り外し作業が必要であることを忘れないようにしましょう。

表にある費用の他に、取り外し工事費が別途かかるとのことですが、これも結構高いのでしょうか?

取り外しだけなら5,000円程度が相場ですが、新しい給湯器の設置と同時に行うとさらに安くなることが多いです。業者さんに見積もりを依頼して確認するのが一番ですね。

給湯器の処分方法

給湯器の処分方法

給湯器の処分には、いくつかの方法が存在します。ここでは代表的な6つの方法について、それぞれの概要やメリット・デメリットを解説します。ご自身の状況に合った方法を見つけましょう。

粗大ゴミとして回収してもらう

どうしてほとんどの自治体で給湯器を粗大ゴミとして回収してくれないのですか?

内部に水やガスが残っている可能性があり、ゴミ処理施設での火災や爆発の原因になりかねないからです。そのため、粗大ゴミとして回収を行っている自治体は少ないのです。

結論からいうと、多くの自治体で給湯器は粗大ゴミとして回収していません。ガスや水道に接続されている専門的な機器であり、安全に取り外す必要があるため、「適正処理困難物」に指定されていることがほとんどです。まずはお住まいの自治体のホームページを確認するか、担当窓口に問い合わせてみましょう。

仮に粗大ゴミとして回収可能でも、取り外しは自分で行うことができず、専門業者に依頼する必要があります。

【メリット】

  • 自治体による回収のため安心感がある
  • 他の方法に比べて処分費用が安い場合がある
  • 料金や手続きが自治体の規定で明確に決まっている

【デメリット】

  • ほとんどの自治体で回収に対応していない
  • 取り外しや運び出しの手間と費用が別途かかる
  • 指定された収集場所まで運び出す必要がある

店舗で回収・下取りしてもらう

新しい給湯器を買う予定はないのですが、処分だけをお願いすることはできますか?

店舗での引き取りは購入が前提の場合がほとんどです。処分だけをご希望でしたら、お住まいの自治体が指定する業者か、不用品回収業者に相談するのがスムーズですよ。

新しい給湯器への交換と同時に、購入先の店舗に古い機器を回収・下取りしてもらう方法です。ガス会社や給湯器専門業者、一部の家電量販店やホームセンターなどで対応しています。交換工事と処分を一度に済ませられるため、手間がかからないのが大きな利点です。

費用は無料の場合もあれば、数千円程度かかることもあり、店舗や購入する製品によって異なります。

【メリット】

  • 購入から交換、処分まで一括で依頼できる
  • 専門家が取り外しから運搬まで行ってくれる
  • 自分で業者を探す手間が省ける

【デメリット】

  • 新しい給湯器の購入が前提となる
  • 処分のみの依頼は断られることが多い
  • 下取りは状態の良いものに限られる

リサイクルショップで売却する

どんな給湯器だと買い取ってもらいやすいですか?やはり新しいものじゃないとダメでしょうか。

はい、製造から5年以内の人気メーカー品や、追い焚き機能付きの多機能な機種は高値がつきやすい傾向にあります。リモコンなどの付属品が揃っていると、さらに査定額がアップしますよ。

製造年が新しく、状態の良い給湯器は、リサイクルショップで売却できる可能性があります。一般的に、製造から5年以内の製品が買取対象となることが多いです。売却できれば処分費用がかからない上、収入を得られる点が魅力です。

ただし、売却を検討する場合は、事前に専門業者による取り外しが必要です。また、全ての給湯器が買い取ってもらえるわけではないので注意しましょう。

【メリット】

  • 処分費用がかからず収入になる可能性がある
  • まだ使用できるものを再利用につなげられる

【デメリット】

  • 製造年や状態によっては買い取ってもらえない
  • 売却前に取り外しや運び込みの手間と費用がかかる

フリマアプリやオークションで売却する

フリマアプリやネットオークションを利用して、個人間で給湯器を売買する方法もあります。リサイクルショップよりも高い価格で売却できる可能性があるのが特徴です。ただし、出品から価格設定、梱包、発送まで全て自分で行う必要があります。

なお、フリマアプリなどで売却する際も専門業者に取り外しを依頼する必要があります。また、ガス機器という製品の特性上、設置後の不具合などを巡って購入者とトラブルになるリスクも考慮しましょう。

【メリット】

  • 希望する価格で売却できる可能性がある
  • リサイクルショップで断られたものも売れることがある
  • スマートフォンなどから手軽に出品できる

【デメリット】

  • 専門業者への取り外し依頼が別途必要
  • 梱包・発送の手間がかかる
  • 購入者とのやり取りやトラブル対応が発生する

フリマアプリで売る場合、トラブルを避けるために特に気をつけることはありますか?

製品の状態を写真や説明文で正直に詳しく伝えることが大切です。特に、傷や汚れ、動作に関する情報は隠さずに明記することで、後のクレームを防げます。

不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者に頼むと費用が高くなるイメージがあるのですが…

確かに料金はかかりますが、取り外しから運び出しまで全て任せられる手軽さが魅力です。自分で業者を手配したり運んだりする手間と時間を考えると、結果的に効率的な場合も多いですよ。

不用品回収業者に依頼すれば、面倒な作業を全て任せられます。電話やWebサイトから連絡するだけで、希望の日時に自宅まで回収に来てくれるため、手間がかかりません。業者によっては給湯器の取り外しから運搬まで一括で対応してくれる場合もあります。

給湯器以外の家具や家電など、他の不用品もまとめて処分できる点も大きな特徴です。

【メリット】

  • 取り外しから運び出しまで一括で依頼できる
  • 自分の都合に合わせてスピーディーに処分できる
  • 給湯器以外の不用品もまとめて処分できる

【デメリット】

  • 他の方法に比べて費用が高くなる傾向がある
  • 業者によってサービス内容や料金体系が異なる
  • 悪質な業者も存在するため見極めが必要

欲している人に譲る

知人や友人、親族などで給湯器を必要としている人がいれば、譲るという選択肢もあります。費用をかけずに処分できる上、相手にも喜んでもらえる方法です。近年では、地域の情報掲示板などを活用して譲渡先を探す人もいます。

ただしこの場合も、現在設置されている給湯器の取り外しは専門業者に依頼しなければなりません。また、譲った後に故障などが原因でトラブルにならないよう、事前に状態をしっかり確認しておくことが大切です。

【メリット】

  • 処分費用がかからない
  • 知人や友人に喜んでもらえる
  • まだ使えるものを有効活用できる

【デメリット】

  • 専門業者への取り外し依頼が別途必要
  • 譲った後の故障などでトラブルになる可能性がある
  • 運搬手段を自分で手配する必要がある

給湯器の寿命・処分・買い替えのタイミング

まだお湯は出るのですが、時々変な音がします。これも交換のサインでしょうか?

異音は内部の部品が劣化しているサインの可能性があります。完全に壊れてお湯が使えなくなる前に対処する方が安心ですし、光熱費の節約につながることもありますよ。

給湯器の一般的な寿命は約10年で、メーカーが定める設計上の標準使用期間もこれに準じます。設置から10年以上が経過している、あるいは以下のような症状が見られる場合は、買い替えを検討するタイミングです。

  • お湯の温度が不安定になる
  • 異音や異臭がする
  • 本体から水漏れや煙が見られる
  • エラー表示が頻繁に出る

これらのサインは、経年劣化による故障の前兆である可能性があります。ある日突然お湯が使えなくなって困ることのないよう、早めに専門業者へ点検や交換の相談をしましょう。

給湯器を処分するときの注意点

給湯器を処分するときの注意点

給湯器を安全かつスムーズに処分するためには、いくつかの注意点があります。ここでは、処分前に確認しておくべきこと、避けるべき行動について解説します。

思わぬトラブルを避けるために、しっかり確認しておきましょう。

処分前に行うべきこと

処分方法を検討する前に、まずは給湯器本体に貼られているシールで型番や製造年を確認しておきましょう。この情報を控えておくと、業者への相談や買取査定がスムーズに進みます。

また、売却を希望する場合は、リモコンや取扱説明書といった付属品も用意しておくことをおすすめします。

給湯器の型番や製造年は、本体のどこを見れば分かりますか?

本体の正面か側面にある銀色のシールに記載されていることがほとんどです。雨風で消えかかっていることもあるので、写真を撮っておくと便利ですよ。

やってはいけないこと

やってはいけないこと

給湯器の処分においてやってはいけないことは、専門資格を持たない人が自分で取り外そうとすることです。ガス漏れや感電など、命に関わる重大な事故につながる危険性があります。取り外し作業は法律で有資格者に限定されているため、必ずプロの業者に依頼しましょう。

また、取り外した給湯器を不法投棄することは犯罪なので行わないでください。さらに、料金の安さだけで安易に業者を選ぶと、無資格の業者に依頼してしまうリスクもあります。資格の有無を確認し、信頼できる業者に任せることが大切です。

処分方法の検討ポイント

どの処分方法を選ぶべきか迷ったときは、以下のポイントを基準に検討してみましょう。

  • 費用を抑えたいか、多少かかってもよいか
  • 手間や時間をかけたくないか
  • 処分したい給湯器の製造年や状態
  • 新しい給湯器への交換も同時に行うか

これらのポイントに優先順位をつけることで、自分に合った方法が見えてきます。例えば、費用をかけずに処分したい場合は、売却や譲渡が候補になりますが、手間がかかる点は考慮が必要です。

一方、手間をかけずスムーズに処分したい場合は、新しい給湯器の購入と同時に店舗に引き取ってもらうか、不用品回収業者に依頼するのが適しています。ご自身の状況を整理し、総合的に判断することが大切です。

悪質業者に注意!不用品回収事業者選びのコツ

信頼できる業者を効率よく見つけるには、どうすればいいですか?

まずはいくつかの業者に見積もりを依頼し、料金だけでなく対応の丁寧さも比較してみましょう。質問に対して明確に答えてくれる業者は、信頼できる可能性が高いですよ。

不用品回収業者の中には、許可なく営業する悪質な業者が紛れています。高額な追加料金を請求されたり、回収品が不法投棄されたりするトラブルを避けるため、慎重に業者を選ばなければなりません。

業者を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。

  • 自治体の「一般廃棄物収集運搬業許可」を得ているか
  • 会社の所在地や連絡先がホームページに明記されているか
  • 作業前に無料で見積もりを提示してくれるか
  • 料金体系が分かりやすいか

信頼できる業者を選ぶためには、複数の業者から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較することが大切です。

特に、家庭の不用品を回収するために必要な「一般廃棄物収集運搬業許可」の有無は、契約前に公式サイトなどで確認しましょう。

まとめ

給湯器の処分には、交換と同時に店舗に依頼する方法や不用品回収業者、売却など複数の選択肢があります。

どの方法を選ぶ場合でも重要なのは、専門の資格を持つ業者に取り外しを依頼することです。ガス漏れなどの危険を避けるため、決して自分で作業してはいけません。

本記事で解説した費用や手間、注意点を参考にして、ご自身の状況に合った安全な方法で給湯器を処分しましょう。

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