引っ越しが近いのですが、机の処分ってすぐできますか?
処分方法によりますね。不用品回収業者なら即日対応可能な場合もありますが、自治体の粗大ゴミなどは申し込みから回収まで数週間かかることもあります。早めに計画を立てるのがおすすめです。
不要になった机はサイズが大きく場所を取るため、どのように処分すればよいか悩むものです。処分の具体的な手順が分からなかったり、費用がどれくらいかかるか心配になったりすることもあるでしょう。適切な方法を選ばなければ、余計な手間がかかったり、想定外の費用が発生したりする可能性もあります。
机を処分する方法は、自治体の粗大ゴミとして回収してもらうことから、売却や譲渡、専門業者への依頼まで多岐にわたります。それぞれの方法には異なる手順や費用、メリット・デメリットが存在します。ご自身の机の状態や、処分にかけられる時間や予算などを考慮して選択することが大切です。
この記事では、主な机の処分方法を6つ取り上げ、それぞれの費用相場や手順、注意点を詳しく解説します。処分方法を検討する際のポイントや、不用品回収業者を選ぶ際のコツも紹介しますので、最適な方法を見つけるためにお役立てください。

早稲田大学国際教養学部卒。その後、不用品回収や遺品整理に特化したメディア「不用品回収の窓口」の立ち上げに参画。400社を超える不用品回収業者の業務改善や集客改善に注力。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品や遺品整理に関する多様な記事の執筆・監修も担当。
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机の処分にかかる費用相場

費用相場にかなり幅がありますが、できるだけ安く抑えるコツはありますか?
複数の処分方法の見積もりや料金を比較検討することが大切です。また、売却できれば費用がかからず収入になる可能性もありますし、ご自身で指定引取場所へ持ち込めば収集運搬費を節約できますよ。
机の処分にかかる費用は、選ぶ方法によって無料から数万円までと大きな幅があります。以下の表は、主な処分方法とその費用相場をまとめたものです。
処分方法 | 費用相場 |
---|---|
粗大ゴミとして回収してもらう | 数百円~2,000円程度 |
店舗で回収・下取りしてもらう | 無料~数千円 / 下取りは条件による |
リサイクルショップで売却する | 売却益あり(買取不可の場合も) |
フリマアプリやオークションで売却する | 売却益あり(手数料・送料考慮) |
不用品回収業者に依頼する | 5,000円~6,000円程度 |
欲している人に譲る | 原則無料(運搬費は別途) |
粗大ゴミとしての処分は比較的費用を抑えられますが、自治体ごとに料金や手続きが異なります。店舗での回収や下取りは、新しい机の購入が条件となる場合や、費用が発生するケースがあります。
リサイクルショップやフリマアプリ等での売却は収入を得られる可能性がありますが、机の状態や需要に左右され、手間もかかります。
不用品回収業者は他の方法に比べて費用が高くなる傾向にありますが、搬出の手間がかからない点がメリットです。無料で処分できる譲渡は、相手を見つける必要があり、運搬方法も考える必要があります。
机の処分方法

机を処分するには、いくつかの方法があります。費用や手間などを比較し、最適な方法を選択しましょう。
粗大ゴミとして回収してもらう

お住まいの自治体のルールに従い、粗大ゴミとして机を回収してもらう方法があります。
まず、自治体の受付窓口へ電話やインターネットで事前に申し込みを行います。申し込みの際に伝えられた手数料分の処理券(シールなど)をコンビニエンスストアや郵便局などで購入し、机に貼り付けます。そして、指定された収集日の朝、指定の場所まで自分で机を運び出して完了です。
この方法のメリットは、他の有料サービスと比較して費用を抑えやすい点と、自治体が回収するため安心感がある点です。
一方で、申し込み手続きが必要であり、収集日時や場所が指定されるため、すぐに処分したい場合には不向きなことがあります。また、自宅の中から指定場所までは自分で搬出する労力がかかる点もデメリットと言えるでしょう。大きな机の場合は、運び出しやすいように解体が必要になる可能性もあります。
粗大ゴミの料金って、机の大きさや重さで変わるのでしょうか?
はい、多くの自治体では机のサイズ(主に一番長い辺の長さなど)によって料金区分を設定しています。お住まいの自治体のホームページや粗大ゴミ受付センターで事前に確認できますよ。
店舗で回収・下取りしてもらう
新しい机を購入する際に、その店舗に古い机の回収や下取りを依頼する方法があります。
家具販売店などでは、商品購入者を対象とした引き取りサービスを提供している場合があります。回収は有料となることが一般的ですが、店舗やキャンペーンによっては無料で行われることもあります。また、状態が良い机や特定のブランド品であれば、下取りとして買い取ってもらえる可能性もあります。
この方法のメリットは、新しい机の搬入と同時に古い机を処分できるため、買い替えの手間を軽減できる点です。
しかし、多くの場合、その店舗で同等品を新規購入することがサービスの利用条件となります。また、回収には数千円程度の費用がかかることが多く、下取りの査定基準は厳しい傾向にあります。サービス内容は店舗ごとに異なるため、利用を検討する際は事前に引き取りの可否、条件、費用などを詳しく確認することが重要です。
下取りだと、どれくらいの値段が付くものなのでしょうか?期待していいですか?
有名メーカーの比較的新しい机で状態が良ければ査定が期待できますが、一般的には厳しい査定が多いです。購入する新しい机の割引の一部くらいに考えておくのが良いかもしれません。
リサイクルショップで売却する
まだ使える状態の机であれば、リサイクルショップに売却するのも処分方法の一つです。
自分で店舗に直接持ち込んで査定してもらう方法のほか、ショップによっては出張買取や宅配買取に対応している場合もあります。
買取が成立すれば、処分費用がかからないどころか、収入を得られることが最大のメリットです。また、必要としている人に再利用してもらえるため、環境負荷の低減にもつながります。
ただし、机の状態やデザイン、ブランドによっては買い取ってもらえないことも少なくありません。特に傷や汚れがひどい場合や、需要の低い古いデザインのものは査定額が付かない、あるいは引き取り自体を断られる可能性が高いです。
店舗への持ち込みは運搬の手間と時間がかかりますし、出張買取はエリアが限定されていたり、買取対象となる机の条件が定められていたりする場合がある点もデメリットと言えます。
もし値段が付かなかった場合、そのまま引き取って処分もお願いできるものですか?
ショップによりますが、買取不可の場合でも有料での引き取り処分に対応していることもあります。ただし、対応不可の場合や別途処分費用がかかることが一般的なので、事前に確認しておくと安心です。
フリマアプリやオークションで売却する
スマートフォンアプリなどを利用して、フリマアプリやネットオークションに机を出品し、個人間で売買する方法もあります。
これらのサービスは利用者が多く、リサイクルショップでは買い取ってもらえなかった机でも、必要としている人を見つけられる可能性があります。また、自分で販売価格を設定できるため、リサイクルショップなどの買取サービスを利用するよりも高い価格で売れる可能性がある点が大きなメリットです。
一方で、出品のための写真撮影や説明文の作成、購入希望者とのコメントのやり取り、そして売れた後の梱包や発送手続きなど、全て自分で行う必要があり、手間と時間がかかります。特に机のような大型家具は送料が高額になる傾向があるため、販売価格の設定には注意が必要です。
また、個人間取引のため、認識の違いなどからトラブルに発展するリスクも考慮しておく必要があるでしょう。
机だと送料が高そうですが、購入者に負担してもらっても売れるものでしょうか?
購入者負担(着払い)も可能ですが、送料込みの方が売れやすい傾向はありますね。大型家具向けの配送サービスを利用して送料を価格に含めたり、近隣限定で直接引き取りにしたりするのも有効な手段です。
不用品回収業者に依頼する
専門の不用品回収業者に連絡して、机の回収を依頼する方法も選択肢の一つです。
電話やインターネットで問い合わせをし、見積もりを確認した上で契約します。指定した日時に作業員が自宅まで訪問し、机の搬出から回収まで全て行ってくれるのが特徴です。
この方法の最大のメリットは、自分で運び出す手間が一切かからない点でしょう。重い机や解体が必要な場合、集合住宅の上層階に住んでいる場合などに特に便利です。
また、日時の融通が利きやすく、業者によっては即日対応が可能な場合もあり、急いで処分したいニーズにも応えられます。机以外の不用品もまとめて回収してもらえることが多いのも利点です。
一方で、他の処分方法と比較して費用が高くなる傾向がある点がデメリットです。加えて、業者の中には悪質な事業者も存在するため、依頼する際は信頼できる業者を慎重に選ぶ必要があります。
費用が高めとのことですが、具体的にどんな料金が含まれているのですか?
基本料金に加えて、机のサイズや搬出作業費、車両費などが含まれることが多いです。業者ごとに料金体系は異なるため、必ず事前に見積もりを取り、料金の内訳をしっかり確認することが重要ですよ。
欲している人に譲る
まだ使用できる状態の机であれば、友人や知人、親戚など、周りで必要としている人を探して譲るという方法があります。身近に心当たりがない場合でも、地域情報サイトやSNSなどを活用して、譲り手を探すことも可能です。
この方法の大きなメリットは、処分費用がかからず、無料で手放せる点です。また、愛着のある机を廃棄するのではなく、他の誰かに使ってもらえるため、罪悪感なく手放せるという精神的な利点もあります。
ただし、譲る相手を自分で見つけなければならず、すぐに見つかるとは限りません。机の運搬も課題となりやすく、どちらがどのように運ぶのか、費用が発生する場合は誰が負担するのかなどを事前に取り決めておく必要があります。状態が良くない場合には、譲ることが難しいかもしれません。
机の寿命・処分・買い替えのタイミング

机自体はまだ使えるのですが、デザインが古くて部屋に合わない気がして…。こういう理由で処分してもいいんでしょうか?
もちろんです。ライフスタイルや好みの変化も立派な処分の理由ですよ。ただ、まだ使える状態なら、捨てる前にリメイクして楽しんだり、必要としている人に譲ったり売却したりすることも検討してみてはいかがでしょうか。
机の寿命は、材質や構造、使用状況、メンテナンスの頻度によって大きく変わるため、一概に何年とは言えません。
例えば、丈夫な木製の机であれば適切な手入れをすれば数十年使えることもありますし、スチール製のものはさらに長持ちする傾向があります。税法上の減価償却資産としての耐用年数は定められていますが、これはあくまで会計上の基準であり、実際に使用できる期間とは異なります。
処分や買い替えを検討すべき具体的なタイミングとしては、まず物理的な劣化や破損が挙げられます。天板に目立つ傷や汚れ、歪みが生じたり、引き出しの開閉が困難になったり、脚がぐらついて安定性を失ったりした場合は、安全面からも買い替えのサインと言えるでしょう。
また、引っ越しや子供の成長、就職や在宅勤務の開始といったライフスタイルの変化も大きなきっかけとなります。部屋の広さや用途に合わなくなったり、収納力が不足したり、デザインが現在のインテリアに馴染まなくなったと感じたときも、処分や買い替えを考える良い機会です。
机を処分するときの注意点

机を処分する際には、思わぬトラブルを避け、スムーズに手続きを進めるために、いくつか注意すべき点があります。
処分前に行うべきこと
机を手放す前には、いくつか確認しておくべき大切なことがあります。
最も重要なのは、机の引き出しや戸棚、鍵付きの収納スペースなど、全ての収納箇所を空にして、中に物が残っていないかを徹底的に確認することです。
書類や小物はもちろん、現金や貴重品、思い出の品など、大切なものが置き忘れられている可能性があります。見落としがないよう、隅々まで注意深くチェックしましょう。
もし、住所や氏名、電話番号などの個人情報が記載された書類が見つかった場合は、そのまま処分せず、必ずシュレッダーにかけるなど、情報が漏洩しないよう適切に処理してください。
粗大ゴミとして出す場合でも、簡単な清掃を心がけると良いでしょう。さらに、処分方法によっては運び出しが必要になるため、事前に玄関や廊下、階段などの搬出経路を確認し、安全に運び出せるかシミュレーションしておくことも大切です。
引き出しの中の個人情報が含まれる書類って、具体的にどんなものがありますか?
公共料金の請求書や領収書、宅配便の伝票、古い手紙や年賀状などですね。名前や住所、電話番号が載っているものは、念のためシュレッダーにかけるか、判読できない状態にしてから処分すると安心です。
やってはいけないこと
机を処分する際に、絶対にやってはいけないことがあります。
特に厳禁なのは、公園や道路脇、山林などに許可なく捨てる不法投棄です。
これは廃棄物処理法で固く禁じられており、発覚した場合は罰金や懲役刑などの重い罰則が科される可能性があります。環境破壊にもつながるため、絶対にやめましょう。
自分で机を解体して処分しようと考える人もいるかもしれませんが、工具の扱いに慣れていない場合は怪我をするリスクがありますし、材質によっては解体しても粗大ゴミとして扱われる場合があります。
自治体のルールを確認せずに、解体した部品を可燃ゴミや不燃ゴミとして出すことも不適切な処分方法となるため注意が必要です。
処分方法の検討ポイント
数ある机の処分方法の中から最適なものを選ぶためには、いくつかのポイントを検討することが大切です。
まず、処分にかけられる費用はどの程度かを考えましょう。費用をできるだけ抑えたい場合は、粗大ゴミとしての処分や、売却・譲渡といった方法が候補になります。
次に、処分にかけられる手間や時間も重要な判断基準です。自分で運び出したり、手続きを行ったりする手間を省きたい場合や、すぐに処分したい場合は、不用品回収業者への依頼や購入店舗の引き取りサービスが適しているかもしれません。
また、処分したい机の状態も考慮する必要があります。まだ十分に使えるきれいな状態であれば、売却や譲渡を検討することで、費用をかけずに手放せる可能性があります。
一方で、壊れていたり、汚れがひどかったりする場合は、粗大ゴミや不用品回収業者を利用するのが現実的でしょう。
悪質業者に注意!不用品回収事業者選びのコツ
不用品回収業者の中には、残念ながら悪質な事業者も存在します。
「無料回収」を宣伝しながら作業後に高額な料金を請求する、回収した物を不法投棄する、といったトラブルが報告されています。こうした被害に遭わないためには、業者選びを慎重に行うことが肝心です。
まず確認すべきは、業者が自治体の「一般廃棄物収集運搬業許可」を持っているか、または自治体から委託を受けているかです。家庭の不用品回収にはこの許可が不可欠であり、産業廃棄物の許可や古物商許可だけでは行えません。
次に、必ず事前に見積もりを取り、料金体系が明確であるか、追加料金の有無とその条件を確認しましょう。見積もりは書面で受け取り、作業内容や金額が具体的に記載されているかチェックすることが重要です。安易に一つの業者に決めず、複数の業者から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。
しっかり見積もりを取った後でも、当日になって追加料金を請求されることはありますか?
信頼できる業者は見積もりを遵守しますが、悪質な場合、作業後に追加料金を請求するケースはあります。見積もり時に「追加料金が発生するケース」を書面で明確にしてもらい、もし当日に追加作業が必要になった場合は必ず作業前に料金を確認しましょう。
まとめ
この記事では、机の処分方法と費用相場、注意点について解説しました。
机の処分には、粗大ゴミ、店舗での回収・下取り、リサイクルショップやフリマアプリでの売却、不用品回収業者の利用、知人への譲渡など、様々な方法があります。
費用は無料から数万円までと方法によって大きく異なり、それぞれメリットとデメリットが存在します。机の状態や処分にかけられる費用、時間、手間などを考慮し、ご自身の状況に最も合った方法を選びましょう。
処分前には必ず引き出しの中身を確認し、不法投棄は絶対に行わないでください。また、不用品回収業者を利用する際は、信頼できる事業者か慎重に見極めることが大切です。

早稲田大学国際教養学部卒。その後、不用品回収や遺品整理に特化したメディア「不用品回収の窓口」の立ち上げに参画。400社を超える不用品回収業者の業務改善や集客改善に注力。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品や遺品整理に関する多様な記事の執筆・監修も担当。