不要になった土は、一般ごみとして処分してもいいのですか?
一般ごみとして捨てても問題ないように思える土ですが、それは間違いです。不要になった土を処分するためには、自分の家の庭にまく、購入した店舗に引き取ってもらうなどの方法から選ぶ必要があります。また、処分の際には費用が発生しますので、さまざまな方法を比較し、負担の少ない処分方法を選択することが大切です。
「ガーデニング用の土を交換したい」「庭に余っている土を何とかしたい」などの理由から、土の処分を検討している人もいるのではないでしょうか。
土を処分するためにはいくつかの方法がありますが、選ぶ方法よって特徴や費用が異なります。
できるだけ負担を減らして土を正しく処分するためには、それぞれの方法の特徴やメリット、費用などを知り比較することが大切です。
この記事では、土の処分を検討している方に向けて、土の正しい処分方法や土の処分が必要になる場面、それぞれの処分方法の特徴やメリット・費用相場について、不用品回収のプロがわかりやすくアドバイスします。
早稲田大学国際教養学部卒。その後、不用品回収や遺品整理に特化したメディア「不用品回収の窓口」の立ち上げに参画。400社を超える不用品回収業者の業務改善や集客改善に注力。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品や遺品整理に関する多様な記事の執筆・監修も担当。
このページの内容
土は一般ごみでの処分ができない
どうして土は一般ごみとして処分することができないのですか?
土は、一般ごみと違い「自然物」として扱われるためです。つまり、土はそもそもごみではないと考えられているため、可燃ごみとしても不燃ごみとしても処分することはできません。
ごみは「廃棄物」であるため処分が可能となりますが、土は「自然物」、つまり自然にあるものなので、ごみにはあたりません。
また、土は焼却処分ができないため、ごみとして扱われないという考え方もあります。
なるほど、土はごみではないんですね。ということは、何らかの方法を選んで自分で処分する必要があるということですね。
はい、そのとおりです。土はごみとして処分できませんから、それ以外の方法で正しく処分する必要があります。その方法をこれから紹介します。
土を正しく処分する5つの方法
土を正しく処分する方法には以下の5つがあります。
- 自分の家の庭にまく
- 自治体に回収を依頼する(対応している自治体のみ)
- 土を購入したお店で引き取ってもらう
- ホームセンターの土回収サービスを利用する
- 不用品回収業者に回収を依頼する
この5つの方法で一番簡単な方法はどれですか?
一番簡単な方法「自分の家の庭にまく」ことです。しかし、多くの方はこの方法では解決できずに困っています。この方法以外にも土を処分する方法があり、人によって最適な方法は異なります。そのため、それぞれの方法の特徴やメリットを知り、自分に合う方法を選ぶことが大切です。
ここからは、5つの方法の特徴やメリットについて詳しく紹介します。
1. 自分の家の庭にまく
5つの方法のなかで、もっともシンプルな方法です。
自分の家の庭にまくだけなので費用がかかりません。
ただし、処分する土の量が多い場合は十分なスペースが必要で、重い土を運ぶため重労働です。
マンションやアパートにお住まいの方で庭がない場合には、この方法は適していません。
また、土は「自然物」なので山や公園などにまいても問題ないのでは?と思う人もいるようです。
しかし、いくら土であっても、このような行為は不法投棄にあたる可能性があるので注意が必要です。
さらに、他人の家の畑などにまくこともできません。
家庭菜園などで使用した栄養のある土だからといっても、所有者の許可なく土を捨ててはいけません。
もし、ご近所に畑を所有している親しい人がいるのであれば、土の引き取りを依頼してみるのもよいでしょう。
この場合も費用がかかりませんが、お礼として品物やお金を渡すなどの対応が必要です。
2. 自治体に回収を依頼する(対応している自治体のみ)
非常にまれなケースではありますが、自治体によっては土を回収してくれる場合があります。
しかし、その場合にも以下のような条件を課しています。
- 土の量は少量とする
- 草花の根や枝、石などの異物はすべて取り除く
- 自治体の指定するごみ袋を購入して廃棄する
自治体によってルールが異なりますので、まずはお住まいの自治体に問い合わせてみましょう。
もし、自治体で土の回収が可能であれば、必ずルールを守って廃棄しましょう。
しかし、自治体で土を回収してくれるケースはほとんどないのであまり期待できません。
土の処分にはこれ以外にも方法があるので、いろいろと検討するのがよいでしょう。
3. 土を購入したお店で引き取ってもらう
家庭向けの園芸用の土を販売しているお店であれば、店舗によって土を引き取ってくれる場合があります。
ただし、すべての店舗が該当するわけではないので、問い合わせや交渉が必要です。
また、引き取ってくれる場合でも、以下のようなルールを設けている場合があります。
- 土を購入した際のレシートが必要
- 買い替えの場合に限って引き取りが可能
- 新たに購入した量と同じ量の土までなら引き取りが可能
- 店舗が指定する方法や専用のコンテナで持ち込まなくてはいけない
お店で引き取ってくれるのはとてもありがたいのですが、ルールがあるためすべて人が土を処分できるとは限りません。
また、自家用車で土を運ぶ手間がかかり、車内が土で汚れることもあるので手間がかかる方法でもあります。
4. ホームセンターの土回収サービスを利用する
土回収サービスを行っているホームセンターを利用するのも1つの方法です。
その店舗で購入していない土でも回収してくれるのはありがたいサービスです。
しかし、このサービスを提供しているホームセンターは「島忠」や「ユニディ」などごくわずかです。
また、回収の条件として、引き取りを行う店舗で新しい商品を購入することや指定する方法で土を持ち込むことなどをがあります。
詳しくはホームセンターに問い合わせの上、条件に従って土を廃棄しましょう。
家の近くにこのようサービスを行うホームセンターがない場合や、回収の条件を満たせないという場合は、他の方法を検討しましょう。
5. 不用品回収業者に回収を依頼する
最後に紹介するのは不用品回収業者です。
引越しなどに伴って廃棄が必要な冷蔵庫・洗濯機等の大型家電を回収してくれるイメージが強い不用品回収業者ですが、実は土の回収も行っています。
不用品回収業者を利用する最大のメリットは手間がかからないことです。
自分で処分すると重い土を繰り返し運ぶため時間がかかり、汚れたり、疲れてしまってなかなか作業が進まないことがあります。
しかし、不用品回収業者に依頼すれば自宅まで土を回収に来てくれます。
その他にも、土を回収するための条件がなかったり、電話やインターネットで簡単に申し込めるなどのメリットがあります。
さらに、土に雑草が混ざっていたり、プランターごと処分したいという場合にも対応してくれるので、土処分の一切を任せることができます。
デメリットとしては、当然のことですが費用がかかるということです。
自分で処分することを考えれば、不用品回収業者に依頼して払う費用の方が安上がりと思う人もいるようなので、費用についてはあまり心配する必要はないでしょう。
不用品回収業者なら誰でも簡単に利用でき、場合によっては依頼日当日に回収してくれます。
ずっと気になっていた土の処分が一気に終わるのですっきりするでしょう。
土の処分でお困りの方は、ぜひ不用品回収業者の利用を検討してみてください。
費用相場については後ほど紹介します。
土を処分するのにこんなにたくさんの方法があるなんて知りませんでした!
そうですね、意外と知られていない方法もありますね。どの方法を選ぶかは状況によって異なります。しかし、そもそも土の処分が必要な場面とはどんな場面かご存知ですか?
そもそも土の処分が必要な場面とは?
確かに、土の処分が必要な場面てどんな場面なんでしょうか?私の場合は、家庭菜園で不要になった土を処分したいのですが、他にはどんな場面がありますか?
少し前に話題になり、今も人気の家庭菜園では意外と多くの土を使用します。家庭菜園をやめたり、新しい土と入れ替えたいという場合には土の処分が必要になりますよね。その他にも、土の処分が必要になる場面があるので紹介しましょう。
1. 家庭菜園やガーデニング、観葉植物の植え替えなどにともなって土の処分が必要になる場合
家庭から出る土の処分でもっとも多いのは、家庭菜園やガーデニング、観葉植物の植え替えなどで不要になった残土が出る場合です。
趣味が変わり家庭菜園やガーデニングをやめた、観葉植物を枯れてしまったなどの理由で残土を処分する場合、かなりの量の土を廃棄する必要があります。
また、ガーデニングや家庭菜園の土は長期にわたって同じものを使用しないほうが良いとされています。
なぜなら、同じ土を使い続けることによって植物が病気にかかりやすくなったり、収穫量が減ってしまうからです。
そのため、ガーデニングや家庭菜園には定期的な土の交換が必要になります。
一度に大量に変えなくても、何度も繰り返し交換すると土の処分が必要になります。
ガーデニングや家庭菜園をする方は、土の処分が必要になることを覚えておき、最適な処分方法を事前に検討しておきましょう。
2. 庭づくりで余った土の処分が必要になった場合
一戸建てを建築した場合やマンションの1階に住んでいる場合、庭づくりを自分で行う人も多いようです。
その際、必要な土の量がわからず多めに購入し余らせてしまうケースがあります。
今後のお手入れのために土を残しておくこともできますが、放置しておくと見栄えが悪くスペースも必要になります。
また、土と一緒にレンガや砂利などを購入することもありますが、土と混ざってしまうと処分が面倒です。
このような場合は、不用品回収業者に土の処分を依頼するのが適切です。
3. 災害用に備えておいた土嚢の処分が必要になった場合
どこで起きてもおかしくない自然災害ですが、特に水害による被害は件数が増え規模も大きくなっているように感じます。
そのため、自宅に土嚢を用意して災害に備えている人もいます。
しかし、なかなか使う機会がない、土嚢の袋が破けて中の土が溢れて使い物にならないなど、処分に困っている人も少なくないようです。
土嚢は放置しておくと雑草が生えたり石などの異物が混入するため処分が面倒になります。
大量の土嚢を所有している場合は廃棄に手間もかかりますので、早めに処分を検討することをおすすめします。
土の処分が必要な場面はいろいろあるんですね。私もその一人ですが、土を購入する際は処分のことまで考えていない人がほとんどですよね。
いかなる場面であっても、土を処分するためには先程紹介した方法の中から選ばなくてはなりません。土は放置しておくと雑草が生えたり異物が混入して処分に手間がかかります。事前に処分方法を検討し、いつでも処分できるように準備をしておきましょう。
【方法別】土の処分にかかる費用
土の処分の必要性や方法についてはわかりました。でも、心配なのが土の処分にかかる費用です。どれくらいかかるのか教えてもらえますか?
土の処分には手間もかかりますが、ネックになるのは費用ですよね。これまでに紹介した土の5つの処分方法は、無料でできるものあれば費用が発生するものもあります。利用したい処分方法の費用がわかれば、土の処分に対する不安を軽減することができますよ。
以下では、土を処分する5つの方法の費用相場を比較して紹介します。
方法 | 費用 | その他 |
---|---|---|
自分の家の庭にまく | 無料 | 第三者の敷地に許可を得て廃棄する場合はお礼をする |
自治体に回収を依頼する | 無料 | 自治体指定のごみ袋の購入が必要になるケースがある |
土を購入したお店で引き取ってもらう | 無料~2,000円程度 | 無料で廃棄できる可能性があるが、同量の土を購入することが求められる |
ホームセンターの土回収サービスを利用する | 無料~ | 無料で廃棄できる可能性があるが、新しく他の商品を購入することが求められる |
不用品回収業者に回収を依頼する | 1,000円~ | 無料ではないものの、費用はそれほど高くない廃棄する土の量が多ければ割引してくれるケースもある |
上記で紹介した費用の相場はあくまでも目安ですので、参考として目を通すようにしましょう。
土の5つの処分方法は無料のでできるものもあれば、費用がかかるものもあります。
しかし、思っていたよりも費用が安いと安心してた人もいるのではないでしょうか。
土の処分には手間も費用もかかりますが、費用が高額でないのであれば手間をかけずに楽に処分したいと思う人が多いようです。
それぞれの方法の特徴やメリット、費用などを比較して、自分に合う処分方法を選びましょう。
費用の相場がわかり安心しました!無料の方法は確かに魅力的ですが、その分手間がかかったり利用する条件があるのでちょっと面倒ですね。
そうですね。無料で利用できる方法は費用がかからない分自分でやらなくてはいけないことが増えてしまいます。処分する土の量が多い場合や処分に時間をかけたくない、ラクして処分したいという方にはあまり向いていません。そのような方は、不用品回収業者に依頼すれば問題が一気に解決するのでおすすめです。
土を正しく&楽に処分したい方は、不用品回収業者に依頼しよう
土は「自然物」なので一般ごみとして処分したり、自分の土地以外の場所に捨てることはできません。
土を処分する方法はいろいろありますが、手間や時間がかからず、混入物が入った土でも処分してくれるという便利さを考えると、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
不用品回収業者に依頼すると費用がかかりますが、費用や対応エリアは業者によって異なります。
少しでも費用を抑えて楽に処分をしたいという方は、できるだけ多くの業者かに見積もりを依頼し、費用やサービス内容が充実している業者に依頼しましょう。
不用品回収の窓口では、処分してほしいものや量などの項目を入力するだけで、簡単に複数の業者から見積もりを取得することができるサービスを提供しております。
最大5つの業者の見積もりをメールや電話で受け取ることができるので、業者を比較して自分に合う1社を選ぶことができます。
お見積もりの依頼は完全無料で誰でも簡単にご利用いただけます。
土の処分でお困りの方は、ぜひ不用品回収の窓口をご利用ください。
早稲田大学国際教養学部卒。その後、不用品回収や遺品整理に特化したメディア「不用品回収の窓口」の立ち上げに参画。400社を超える不用品回収業者の業務改善や集客改善に注力。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品や遺品整理に関する多様な記事の執筆・監修も担当。