日本大学文理学部卒。後に、不用品回収専門メディア「不用品回収の窓口」に参画。信頼関係を第一に考え、多くの不用品回収業者の業務改善に注力する。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収業者と協力して不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品に関する多様な記事の執筆・監修も積極的に担当。
このページの内容
ブラウン管テレビの正しい処分方法6選
ブラウン管テレビはどうやって処分するんですか?
ブラウン管テレビは粗大ごみとして廃棄できないので、リサイクル料金を支払って専門の業者に頼む必要があります。また非常に状態が良いブラウン管テレビは売却・譲渡で再利用するのがおすすめです。
ブラウン管テレビの主な処分方法は以下の6通りです。
- 指定引取場所に持ち込んで処分してもらう
- 不用品回収業者に依頼する
- 買い替え時の回収サービスを利用する
- リサイクルショップに買取依頼する
- フリマサイト・ネットオークションで個人取引する
- 知人に譲る
それぞれの方法について、より詳しくご紹介します。
1.指定引取場所に持ち込む
粗大ごみとして廃棄できないブラウン管テレビは、お近くの指定引取場所に持ち込んで処理します。指定引取場所とは、リサイクルできる使用済みの家電を引き取っている拠点のこと。
リサイクルするための料金が必要になるので、テレビのサイズを測り、事前に郵便局で「家電リサイクル券」を購入します。サイズに合ったリサイクル券を購入したら、処分する家電とリサイクル券を一緒に指定引取場所へ持ち込んで完了です。
メリットとしては比較的安価に処理できる点がありますが、重いブラウン管テレビを自分で持ち運ぶ必要があるので、手間がかかります。運送手段がない場合はさらに料金が発生する可能性もあります。
2.不用品回収業者に依頼する
ブラウン管テレビの処分は、不用品回収業者に依頼することもできます。メリットは手間が少なく、簡単に処理できること。自宅への回収サービスもあり、ほかに不要の家具がある場合は一緒に処分してもらえます。
3.買い替え時の回収サービスを利用する
テレビを買い替える場合は、家電量販店で処分を代行してもらえる可能性があります。購入品の配送時に回収してもらうほか、自分で店舗に持ち込むこともできます。
注意したいのが、対象の家電を購入が条件になっていること。ブラウン管テレビの回収だけの依頼はできません。また事前の申し込みが必要な店舗もあるので、下調べしておくのがよいでしょう。
4.リサイクルショップに買い取ってもらう
あまり大きな需要があるとは言えませんが、ブラウン管テレビはゲームのディスプレイとして僅かな需要があります。そのため状態がよいブラウン管テレビは、リサイクルショップで買い取ってもらえるかもしれません。
ただし高画質の薄型テレビがどんどん登場しているので、厚みと重量があるブラウン管テレビは年々需要がなくなっています。必ず買い取ってもらえるわけではないので、注意してください。
5.フリマサイト・ネットオークションで個人取引する
リサイクルショップで買い取ってもらえなかったブラウン管テレビは、個人取引だと簡単に買い手が見つかるかもしれません。最近は手軽にできるフリマアプリや、ネットオークションなどがおすすめ。
料金の支払や、商品の受け取りが安全かつ手軽にできるので、処分するまでに余裕がある方は出品してみるのもよいでしょう。ただし状態を誇張して書いてはいけません。顔の見えない取引なので、真実をしっかり伝えましょう。
6.知人に譲る
利益を得ることはできませんが、まだ使えるブラウン管テレビは知人に譲渡する方法も有効です。近くに住む知人であれば、配送費も安く済むので処分費用としては、一番安く済ませられるかもしれません。
またフリマサイトやオークションを通じて売却する際は、トラブルがつきもの。顔の知れた知人だと、トラブルんに発展する心配が少ないのもメリットです。
確かに最近ブラウン管テレビを使っているという話は聞かなくなりましたね。
最近は品質が良く安価なテレビが続々と登場しているので、中古であってもブラウン管テレビを購入する方は少なくなっています。そのため売却する方法はあまりおすすめできません。ブラウン管テレビは部品が再利用されるので、廃棄処分したとしても環境に十分配慮できるのがポイントです。
ブラウン管テレビの処分にかかる費用
ブラウン管テレビの処分にはどれくらいの費用がかかりますか?
ブラウン管テレビの処分費用にはリサイクル料金が含まれます。またサイズによっても異なり、指定引取場所に持ち込む場合は1,300円~3,000円。また不用品回収業者や家電量販店の回収サービスを利用する場合は、2,000円~の費用がかかります。
ブラウン管テレビの処分にかかる費用目安は、それぞれ以下の通りです。
- 指定引取場所に持ち込む:1,300円~3,000円
- 不用品回収業者に依頼する:2,000円~5,000円
- 家電量販店の回収サービスを利用する:3,000円~5,000円
- リサイクルショップに持ち込む:無料/買取価格
- 個人間で売買する:配送費
- 知人に譲る:無料/配送費
指定引取所、不用品回収業者、回収サービスを利用する際の料金には、テレビのリサイクル量が含まれているため、家具の処分費用よりも高額です。
またテレビの買い替えに伴い、回収サービスを利用する場合は以下の価格を参考にしてみてください。
大手家電量販店ごとのブラウン管テレビ処分価格
- ヨドバシカメラ:1,870円~2,970円
- ヤマダ電機:2,970円~5,350円
- ケーズデンキ:1,320円~4,070円
- エディオン:1,320円~2,420円
- ビッグカメラ:2,970円~5,350円
- コジマ:1,320円~
- ノジマ:2,420円~3,520円
ブラウン管テレビを処分する際は、まずサイズを測って15型以下か、16型以上かをチェックしましょう。これはサイズによってリサイクル量が変動するからです。
ちなみにサイズはテレビ本体にある「型番」や「定格表示」で確認できます。例えばSH-25XVという型番は、この25が画面のサイズを表しています。画面サイズはテレビの左上端から右下端までの直線距離。
直線距離が38㎝未満は15型以下の小型テレビ。30㎝以上は16型以上の大型テレビに分類されます。よって先ほどのSH-25XVは画面サイズ25㎝で小型テレビとして処分できます。
この計測方法は家電リサイクル券の購入時だけでなく、不用品回収業者の料金目安を確認する際も有効なので、ぜひ参考にしてみてください。
ブラウン管テレビはサイズの小さなものなら1,300円から処分できるんですね
これはどの大型家具も同じですが、サイズが大きくなればなるほど処分費用も高額になります。ただしサイズがいくら大きくても、最大で5,000円で済むのがポイントです。また法律で定められているので、処分費用も方法ごとあまり差がありません。
ブラウン管テレビの処分をする際の注意点
ブラウン管テレビを処分するときに注意しておくことはありますか?
ブラウン管テレビは「家電リサイクル法」の対象なので、通常の家具と同じように処分すると処罰の対象になります。そのため適切な処分の際は適切な方法をとらなければなりません。また廃棄以外の方法で処分する場合、配送費が高額になってしまう点もしっかり考慮しましょう。
ブラウン管は使えなくなった場合でも廃棄するのではなく、再利用できるように適切な方法で処分しなければなりません。ブラウン管テレビは家電リサイクル法によって、部品の再利用が義務付けられているからです。
家電リサイクル法とは?
家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)は、今まで埋め立て処分されていた鉄、アルミ、ガラスなどの資源を再利用するために制定されました。
循環型社会を実現させるため、有限の資源を無駄にせず再び活用するための法律です。
家電リサイクル法の対象製品は
- 家庭用エアコン
- テレビ
- 電気冷蔵庫・冷凍庫
- 電気洗濯機・乾燥機
の4種類の家電が対象。
このうちブラウン管テレビは
- ブラウン管式テレビ
- ブラウン管式VTR内蔵テレビ
- ラジカセ一体型テレビ
- ブラウン管式テレビ(ポータブルタイプ)
- ブラウン管式テレビ(電源に一次電池、蓄電池を使用するもの)
- ワイヤレスリモコン
- 商品の付属物
が家電リサイクル法の対象になります。
回収された家電は、解体されて使える部品が新しい家電の一部として生まれ変わります。この解体作業にも人手がかかるので、リサイクル料を支払う必要があるのです。
ブラウン管テレビを売却・譲渡する場合の配送費に注意
ブラウン管テレビは重量があり、配送費用が高額になります。数千円で売却できたとしても配送費を含めると、結果マイナスになるかもしれません。
配送費用は買い手や貰い手に負担してもらうか、送料込みの値段で販売するのがよいでしょう。また知人間の譲渡は、直接渡すか、こちらも送料を負担してもらうようにしましょう。
ブラウン管テレビをそのまま廃棄した場合はどうなりますか?
実は罰則が定められているのは、小売業者や製造業者、指定法人のみで消費者には罰則がありません。しかし適切な料金を支払って業者に引き渡す義務があるので、それに従う必要があります。
ブラウン管テレビの処分を依頼する業者の選び方
ここまで6種類の処分方法を紹介してもらいましたが、一番おすすめの処分方法はありますか?
運送する手間が少ない不用品回収業者の利用がおすすめです。ただし民間の業者に依頼する場合は、法律を順守している優良企業を見定める必要があります。ここでは業者の選び方を解説します。
不用品回収業者を選ぶときに気を付けたいのが、「一般廃棄物収集運搬業の許可」を得ているかどうか。これは市区町村から出る許認可で、これにより家庭から家具や家電を回収する業務が行えます。
また回収した不用品を再販・リサイクルする場合は「古物商の許可」も必要。選ぶ業者が適切な手順をとり、適切な業務を行っているかをしっかりチェックしましょう。
違法業者の例としては、住宅街でアナウンスを行っている「無料で家具・家電を回収します」というトラックや、空き地を利用した「無料廃品回収」などが該当します。
先ほども説明した通り、リサイクル量の支払いは消費者の義務なので、その費用が負担だと謳う業者は違法なのです。無料と謳っていても、後々費用を請求される場合があり、違法業者には十分な注意が必要です。
不用品回収には許認可が必要なんですね。住宅街でアナウンスをしている業者が違法だった事実は初めて知りました。
ごみは回収するだけでなく、適切な処分で環境を汚さないようにするのも業務のひとつ。違法業者はこの処分作業を怠る場合が多く、不法投棄や違法な埋め立てや焼却処分が行われるかもしれないのです。適切な業者を選んで、不法投棄の減少に努めましょう。
ブラウン管テレビの処分は不用品回収業者への依頼がおすすめ!重いテレビも楽々処分しよう
ブラウン管テレビの処分方法で一番おすすめなのは、不用品回収業者に依頼する方法です。ブラウン管テレビの重さは14インチで8㎏ほどあり、32インチになると30㎏の重さがあります。
特に型の古いブラウン管テレビは軽量化されておらず、一人で運ぶのはほぼ不可能な重さになっています。そのため自宅までの回収サービスがある不用品回収業者がおすすめなのです。
また急いで処分したい場合も不用品回収業者は有効な方法といえます。業者の数が多いので、繁忙期でも最短数日で処分が完了します。引っ越しや掃除などで、急いでブラウン管テレビを処分したい方は、不用品回収業者の利用を検討してみてください。
不用品回収業者の窓口では、不用品回収業者の料金を最大5社比較できます。もちろんご紹介する業者は、市区町村から許認可を得ている正式な業者のみ。そのため価格やサービス内容だけで、じっくり検討できるのです。
ぜひお手持ちのブラウン管テレビを処分したいと考えている方は、不用品回収の窓口からお得な企業を見つけてみてくださいね。
日本大学文理学部卒。後に、不用品回収専門メディア「不用品回収の窓口」に参画。信頼関係を第一に考え、多くの不用品回収業者の業務改善に注力する。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収業者と協力して不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品に関する多様な記事の執筆・監修も積極的に担当。