長く使われず上に物が乗り放題のエレクトーンを何とかしたいのですが…
弾かなくなったエレクトーンは一刻も早く処分した方がお得です。新しいエレクトーンは価値がつくことがあるからです。
エレクトーンは「いつか弾くかも」と思ってなかなか処分しない人が多いです。しかし、早く処分するほど費用を抑えやすいので、放置している場合はそろそろ決断しましょう。
こちらではエレクトーンの処分方法を不用品回収のプロがお話しています。
早く楽に処分する方法がありますので、ぜひお読みください。
早稲田大学国際教養学部卒。その後、不用品回収や遺品整理に特化したメディア「不用品回収の窓口」の立ち上げに参画。400社を超える不用品回収業者の業務改善や集客改善に注力。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品や遺品整理に関する多様な記事の執筆・監修も担当。
このページの内容
エレクトーンの処分は自治体では不可?
エレクトーンは粗大ゴミに出せますか?
エレクトーンを粗大ゴミとして回収してもらうことは可能ですが、一部の自治体に限定されています。お住まいの地域の粗大ゴミ収集品目を確認してみましょう。
家具や家電のように粗大ゴミとしてエレクトーンを回収している自治体はとても少ないです。
その理由は、エレクトーンが電子制御によって演奏する楽器で、プラスチックや木材に加えて電子部品が多く使われていることが挙げられます。
大きさと重量もあるうえに、分解・分別するのが大変なため、ほとんどの自治体では回収していないようです。
また、対応している自治体でもエレクトーンの運搬には行っていません。
玄関先や所定の場所まで自分たちで運ぶ必要があります。
大きさや重量を考え、安全に運べる経路と人手の確保が必要であることも覚えておきましょう。
エレクトーンの回収に対応していない自治体でも、問い合わせると不用品回収業者やリサイクル業者を紹介してもらえます。
どこに依頼すればよいか迷ったら問い合わせてみるのもよいかもしれませんね。
Q:
A:
粗大ゴミに出せたら楽ですが、あまり期待できませんね…
そうですね。対応している自治体は本当に少なく、隣の区になると対応していないということも多々あります。費用が安く済むのは魅力的ですが、住んでいるエリアが限定された処分方法でしょう。
エレクトーンの正しい処分方法5選
粗大ゴミに出せないからといって、エレクトーンを山や空き地に捨てるなんてことをすると不法投棄として罰せられます。バラバラに壊しても同じです。
正しい処分方法とその特徴を知り、納得のいく形で処分しましょう。
- 買取専門業者を利用する
- 不用品回収業者に依頼する
- 個人で譲渡や販売する
- 粗大ゴミとして回収してもらう
- 公共施設や海外に寄付する
この5つの方法がエレクトーンの処分に適しています。
買取専門業者と不用品回収業者は何が違うんですか?
買取業者はまだ使える、修理できるエレクトーンに限り、買取や無償回収をしている業者です。不用品回収業者は修理ができないようなエレクトーンも回収していますが、ほとんどの場合手数料がかかります。そのほかの処分方法と合わせて解説しますので、エレクトーンの状態や重視する点に合わせて選びましょう。
1. 買取専門業者を利用する
エレクトーンの買取に対応している買取専門業者では、以下の条件に当てはまるエレクトーンを買取・無償回収しています。
- まだ演奏できる
- 壊れているが修理が可能
- 製造年月が古すぎない(製造から8年以上経っているとほぼ買取不可)
- 人気のメーカーやモデル
基本的には、メンテナンスによって再利用できるエレクトーンや、分解してリサイクルできるエレクトーンを引き取ってもらえます。
対応や買取価格は業者の方針、ノウハウの有無によって大きく変わります。
買取不可となったエレクトーンでも、別の業者なら引き取ってくれることがあるかもしれません。
利用する際は複数の業者に問い合わせ、条件のよいところを探すようにしましょう。
2. 不用品回収業者に依頼する
古いエレクトーンや壊れているエレクトーンは、不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。
ほとんどの業者が状態を問わずに引き取ってくれるでしょう。
費用はかかりますが、すべてお任せできるので、自分たちでは電話やメール以外に何もせずエレクトーンを処分できます。
- 大きさと重さがあって動かせない
- 人手が足りない
- 2階から降ろす手段がない
- 早めに処分したい
- ほかにも不用品がある
このようなお悩みがある場合は不用品回収業者に依頼すればすぐに解決するはずです。
とくに急いでいる場合は即日対応している業者も多いので助かります。
また、トラック積み放題プランを利用すればほかの不用品もまとめて処分可能です。
引越しや荷物整理に合わせて処分するときはとてもお得に利用できるでしょう。
3. 個人で譲渡や販売する
エレクトーンは新品で購入すると高額になるため、中古品を求める人も少なくありません。
もう使う予定がない状態のよい品であれば、知人に譲渡したりネットで販売したりする道があります。
知り合いに譲る場合は相談すればよいですが、ネット販売やオークションを利用する場合は運搬費に注意しましょう。
エレクトーンのサイズにもよりますが、運送業者に依頼すると10,000円~30,000円かかります。
4. 粗大ゴミとして回収してもらう
最初にもお話しましたが、一部の自治体ではエレクトーンを粗大ゴミとして回収しています。
東京23区では江東区や大田区などが対応しているようですが、数はとても少ないです。
運よく粗大ゴミとして回収してもらえる地域にお住まいなら利用してもよいでしょう。
利用する際は日時を指定し、その時間までに粗大ゴミ回収券を貼って所定の場所にエレクトーンを運んでおかなくてはいけません。
引っ越しシーズン前後の繁忙期には、回収日時の指定が数週間~1ヶ月ほど先になることがあります。
回収ステーションへの持ち込みも可能ですが、時間に余裕のある人向けの方法です。
5. 公共施設や海外に寄付する
もう弾かないけど大切にしていた、誰かに弾いてほしい…そんな思いのある演奏可能なエレクトーンを処分したい場合は、寄付という道があります。
- 幼稚園や保育園
- 児童センター
- 学童保育クラブ
- 認定こども園
- 教会
国内だとこのような施設はエレクトーンを必要としていることが多いです。
愛着のあるエレクトーンに活躍の場を作って上げたいときはぜひ検討してみてください。
寄付したい施設が思い当たらないときは、役所に相談すると紹介してくれます。また、海外の発展途上国も寄付先の1つです。
いずれの場合も運搬方法や運搬費を考えてから申し出をした方がよいです。
海外への寄付の場合は経費が高額になることもあるため、事前に確認しておきましょう。
なるほど。廃棄する以外にも処分方法があるのは驚きました。
エレクトーンはさまざまな演奏に対応でき、活躍の場が多いので状態のよい製品であれば必要としている人は多いです。人気メーカーやモデルであれば買い手もすぐに現れるでしょう。演奏ができなくても、比較的新しいエレクトーンなら部品としての価値が残っています。すぐに廃棄を考えるのではなく、複数の方法を検討した方がお得に処分できるでしょう。
買取してもらえないエレクトーンの特徴
エレクトーンの処分方法の1つに買取業者への依頼があります。
しかし、買い取ってもらえるエレクトーンには条件があり、それを満たさない製品は回収してもらえません。
リユース・リサイクルどちらかの道が残されていることが絶対条件です。
リユースは再生品としての販売、リサイクルは部品を販売や資源化することですよね。買い取ってもらえるかどうかは、どうやって見極めればいいでしょうか?
その通りです。引き取ったエレクトーンをメンテナンス、あるいは分解して販売できないと事業が成り立たないため、条件が設定されています。基本的には、製造から8年以上経過したエレクトーンは買い取ってもらえません。
修理部品がない古いモデル
エレクトーンは音源部分に電子部品を使っています。
この部分が壊れている場合、新しい部品がないと修理できません。
しかし、年式が昔のものだとすでに電子部品が製造されておらず、在庫もなく、どうしようもないケースが多々みられます。
そのため、修理ができずに楽器としての価値がなく買取してもらえないのです。
外装がどんなにきれいでも電子部品が壊れているだけで買取不可になります。
仮に音が出たとしても、すぐに壊れてしまうリスクがあると積極的な買取は期待できません。
ピアノやバイオリンのように電子部品を使わない楽器なら古くても価値のある楽器がありますが、エレクトーンは古いほど価値が下がることを覚えておきましょう。
とはいえ、本当の価値はプロの査定士でないとわかりません。
「弾けない」というだけでは判断せず、一度査定してもらった方が確実です。
電子部品や金属が劣化している
壊れて弾けないエレクトーンも分解してパーツにすれば売れるのでは?と思うかもしれません。
ですが、古いエレクトーンは電子部品や金属が劣化し、使えるパーツはごくわずかです。
製造から8年以上が経過していると劣化も激しくなるため、買取は非常に難しくなります。
新しいエレクトーンなら買い取ってもらえる可能性が高いわけですね
日焼けや傷、汚れなどがある使用感が強いエレクトーンでも、新しければ高値で買い取ってもらえる可能性があります。弾かなくなったら早めに検討するのがお得に処分するコツです。
エレクトーンの処分にかかる費用相場
エレクトーンの処分には処分方法・業者・エレクトーンのサイズなどによって異なる費用がかかります。
中でも以下の3つは料金の差が大きく注意しなければいけません。
- 粗大ゴミとして回収
- 買取専門業者の利用
- 不用品回収業者の利用
費用を抑えて処分するにはどうすればいいんですか?
利用するサービスや業者の相場情報が役立ちます。そのうえで複数の業者から見積もりを取り、処分方法の候補と必要なサービスから選ぶのが正解です。
粗大ゴミとして回収してもらう場合
自治体の粗大ゴミ回収サービスは、各自治体で回収費用と回収条件が違います。
費用相場は2,000円~3,000円ほどです。
一例としては、
大田区 2,000円(大人2人で腰の高さまで持ち上げられるもの)
- 江東区 2,000円
- 神戸市 3,000円(重さ70kg超は不可)
このように設定されており、費用・条件は自治体によってかなり差があります。
また、クリーンセンターや回収センターに持ち込むと手数料が無料、あるいは安くなるので運搬手段がある場合はおすすめです。
費用と条件は自治体のホームページや窓口への電話で確認した方が確実です。その際にエレクトーンのサイズや重さが分かるとより明確な指示をもらえるでしょう。
買取専門業者を利用する場合
買取が可能なエレクトーンなら、買取業者に依頼するとプラスになったり、無償で回収してもらえたりします。
ただし、基本料金(3,000円~5,000円前後)や運搬費、特殊作業料金、時間指定料金などが別途請求されることを忘れてはいけません。
こうした費用は、エレクトーンの買取料金と相殺することが多いですが、はみ出た分は請求されます。
エレクトーンに価値がなければ全額請求されますので、問い合わせ時にエレクトーンの年式や型番、現在の状態を正確に伝えましょう。
不用品回収業者を利用する場合
不用品回収業者も選ぶ業者によって費用が大きく違います。
1台につき12,000円~20,000円ほどが相場ですが、これは最低料金だと思っておきましょう。
大型のエレクトーンで作業員が2人以上必要な場合や、上層階からの運搬、特殊な運び出しが必要なときなど、さまざまなケースで追加費用が発生します。
- 追加作業員1人 5,000円プラス
- 2階以上の場所からおろす 3,000円~5,000円プラス
- 特殊運搬が必要 5,000円~10,000円プラス
一例ですがこのような条件で料金が追加されます。
事前に見積もりを出してもらえば「こんなに高くなるなんて!」と驚くことはありません。
しかし、エレクトーンの情報や運び出す建物の造りなどを正確に伝えてないと、当日に予定が変わるかもしれません。
古いエレクトーンを運び出して処分して欲しい場合は、少し高くても不用品回収業者がよさそうですね。
不用品回収業者はすべての作業を任せられるのが魅力です。エレクトーン本体だけでなく、椅子やカバー、譜面など、周辺用品もまとめて回収してもらえるのもメリットでしょう。手間と時間をかけずに、急いで処分したい場合におすすめです。
急いでエレクトーンを処分したいなら不用品回収業者へ
エレクトーンを処分するときは「安さ・楽さ・早さ」のどれを重視するかを考えると迷いません。
楽さと早さを重視したい場合は不用品回収業者がおすすめです。
安さを重視したい場合で、新しいエレクトーンを持っているなら買取専門業者が正解です。
上手に使い分けてお得にエレクトーンを処分してください。
早稲田大学国際教養学部卒。その後、不用品回収や遺品整理に特化したメディア「不用品回収の窓口」の立ち上げに参画。400社を超える不用品回収業者の業務改善や集客改善に注力。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品や遺品整理に関する多様な記事の執筆・監修も担当。