とにかく物が多くて断捨離をしたいと思っているのですが、なかなか行動に移せていません。
断捨離というと「徹底的に捨てる」というイメージがあるかと思いますが、実は捨てることよりももっと大切なことをするのが断捨離です。
何かと話題になることが多い「断捨離」ですが、「断捨離をしてみたいと考えているけど実行には移せていない」という方も少なくありません。断捨離=徹底的に捨てる!というイメージが強く、捨てることに抵抗を感じためでしょう。
しかし、断捨離とは自分にとって価値のあるもの、本当に大切なものを見つけることでもあります。結果的に多くのものを捨てることになりますが、捨てる際は自分の大切なものや必要なものが何かということがわかってきます。そのため、捨てたことへに対する後悔はないはずです。
今回は不用品回収のプロが、断捨離の効果や手順について詳しく解説します。最後まで読めば、きっと断捨離への挑戦を決断できるでしょう。
早稲田大学国際教養学部卒。その後、不用品回収や遺品整理に特化したメディア「不用品回収の窓口」の立ち上げに参画。400社を超える不用品回収業者の業務改善や集客改善に注力。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品や遺品整理に関する多様な記事の執筆・監修も担当。
このページの内容
断捨離で得られる5つの効果
断捨離が話題になるのは、断捨離をすれば何か良いことがあるからだと思うんですが、断捨離で得られる効果ってどのようなものがあるんですか?
そうですね。良いことがなければこんなにも話題になることはないと思います。
断捨離にはさまざまな効果が期待できますが、最も大きいのが、生活する空間が片付くことです。空間が広くなりスッキリとするので、気持ちに余裕ができたりストレスが減ったりします。心に余裕ができると、価値観が変わったり生き方を見直したりと、今までとは違う生活ができるようになるかもしれません。
ストレスが軽減される
ものが溢れていると、使いたいものを探してもなかなか見つからないこともあります。不要なものに囲まれていると、その時には気づかなくても知らず知らずのうちにストレスが溜まっているものです。
断捨離をして必要なものだけがある生活になれば、使いたいものを使いたい時にすぐ取り出すことができます。不要なストレスも少なくなり、気持ちにゆとりが生まれるでしょう。
物の価値を考えられるようになる
多くのものを処分する断捨離を進めていると、多くの方が「自分にとって本当に必要なものは何か」「大切なものは何か」ということを真剣に考えます。
また、断捨離で処分したものを見直すことも可能です。「話題になっていたから何となく買ってみた」「店員さんにすすめられたから買った」など、自分があまり必要性を感じずに買ったものもたくさん見つかるでしょう。
断捨離を経験すると、ものを買うときに価値をしっかりと考えて買うようになる傾向があるようです。
節約ができる
多くのものを処分する断捨離は、もったいないと感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、断捨離によって自分にとって本当に必要なものがわかり、ムダなものを買わなくなります。また、断捨離をする前には、物があふれすぎて同じものを何度も買ってしまったという方も、断捨離をしてスッキリすると同じものを買ってしまうということがなくなります。本当に必要なものをじっくりと吟味して買うようになるので、結果的に使うお金が減って節約ができるのです。
また、断捨離で処分する際には捨てるのではなく、フリマサイトやオークションサイトなどに出品すると収入を得ることができます。
掃除がラクになる
断捨離をすると部屋にあふれていたものがなくなり、空間がスッキリとします。置いてあるものが少なくなると、見えているフローリングや棚などの面積が増えて掃除がラクになります。掃除がしやすいと、掃除の回数も増えるので部屋がキレイになるという効果も感じられるでしょう。
心に余裕ができる
人は目から入る情報量が多いとストレスに感じるものです。ここでいう情報とは、視界に入るもの全般を指します。
つまり、不要なものに囲まれて生活をしている人は、日常的にストレスや疲れを感じているということになるでしょう。断捨離で視界に入るものが減ると、スッキリとして心に余裕ができます。思考や感性も豊かになり、仕事や人間関係など生活と関わる部分にも良い影響があるかもしれません。
なるほど。断捨離をすれば部屋が片付くだけではなく、心にまで影響があるんですね。
断捨離前の状態にもよりますが、ベッドの上にまで不要なものが置いてあるような状態の部屋で生活していた人の場合は、睡眠の質までが向上するといわれています。
断捨離の具体的な進め方・手順
片付けが苦手なので、家の中すべてを断捨離することに抵抗を感じてしまいます。
家の中を一度に断捨離するのは大変です。断捨離は場所を決めて1か所ずつ行いましょう。
断捨離をするときに、ファミリーで住む家なのか、一人暮らしの部屋なのかによっても大変さは違います。ムリなく断捨離を行うためにはどのように進めていけばよいのか、具体的な方法や手順をご紹介します。
断捨離をする場所を決める
断捨離はまずすべてのものを出して、ひとつずつ分類していく作業です。広い場所で一度に行うと、なかなか進まないのにものが溢れていて疲れてしまいます。クローゼットや本棚、食器棚など部分的に場所を決めて、1か所ずつ進めていきましょう。
せっかく断捨離を行うと決めたなら、家全体の断捨離ができることが理想ですが、ファミリーで住む広い一戸建てなどは大変です。途中で嫌になってやめてしまうくらいなら、日常的に使うスペースに絞って断捨離を行うのがおすすめです。
基準を決めて分類する
断捨離を行う場所を決めると、その場所にあるすべてのものを出してください。すべてを出すと、ひとつずつ「必要」「不要」「保留」に分けていきます。分類の作業を始める前に、箱を3つ用意しておくと便利です。迷った場合には保留にしますが、「1年間まったく使っていないもの=不要」など、明確な基準を決めておきましょう。
確認をする
分類が完了したら、もう一度「必要」としたものを見直してみてください。分類するときには必要だと思ったものでも、落ち着いて見直してみるともう必要ないと思う場合もあります。見直してみて、やはり必要だと思ったものは残しておきましょう。
余裕があれば、「保留」にしたものも見直してみてください。やはり不要だと思うものが出てくるかもしれません。
残すものを片付ける
最終的に「必要」と判定し、残すと決めたものを片付けていきます。元の場所に戻すのではなく、使いやすいように工夫して収納することがおすすめです。クローゼットに収納する服は色で分けたり、アイテムごとに分けたり、使いやすさと見た目にもこだわりましょう。
バッグはあまり使わない高価なものやパーティ用のバッグなどは奥に入れ、日常的に使うものは出しやすい場所に入れると使いやすいです。
上記が断捨離の進め方と手順ですが、ひと通り完了したら次に断捨離を行う場所で最初から始めてください。家の中でよく使う場所だけを断捨離するのも良いですが、家全体を断捨離することで、より断捨離効果を感じられるでしょう。
断捨離というともっと大がかりで大変な作業をイメージしていたのですが、意外とシンプルで簡単なんですね。
分けて行うとシンプルなんですよ。しかし、シンプルだと思ってキッチンもリビングも寝室も一度に断捨離をしようとすると、とても大がかりな作業になってしまいます。断捨離をする場所を決めて、1か所ずつ行うことがポイントです。
断捨離を効率的に行う4つのコツ
断捨離をするときに大切なことはありますか?
はい、ムリをしないことが大切です。一度にすべてを片付けようとすると、途中で挫折してしまうかもしれません。まだ捨てる決断ができていないのに、ムリに捨てるのも良くありません。部分的に断捨離をしていくことがおすすめです。
すべてのものを出してみる
断捨離をする場所のものを、まずはすべて出してみてください。すべてを出してから必要か必要でないかをジャッジしていかなければ、結局は中途半端に終わってしまいます。すべてのものを出して断捨離をするので、一度に全部を行うのではなく、部分的に進めていくことがおすすめです。
収納ケースなどは少なくする
片付けるために買った収納ケースなどは、断捨離を機に減らすことがおすすめです。収納場所があれば、断捨離で必要なものと不要なものに分類していく作業で、必要・不要というジャッジ意外に、収納できるから置いておこうと考えてしまうこともあります。
また、収納のための家具などで生活スペースが狭くなってしまっては本末転倒です。収納はクローゼットだけに決め、部屋に収納家具を置かないようにすると、ムダなものを買いにくくなります。
迷った場合は保留にする
断捨離では必要なものと不要なものに分類していくのですが、必ず迷うものがあるはずです。迷った場合に考え込んで悩んでしまうと、断捨離がなかなか進まないので疲れてしまいます。迷った場合には保留にしましょう。
箱を3つ用意して、必要・不要・保留に分けることがおすすめです。分類が終わってから必要なものを片付けていくと、効率的に断捨離を行えます。
保留にしたものは期限を決める
保留にしたものは、時間をおいてもう一度検討してみてください。迷う場合には、「もしも火事になって逃げるなら、これを持って逃げるか」「売れるなら売却できるか」など見方を変えて検証するのもおすすめです。処分したことを後悔した場合に、買い直しができるものは処分してもよいでしょう。記念の品や限定品など、処分してしまうともう入手できないものは、もう少し検討の余地があります。
また、それでも迷った場合には期限を決め、期限までに一度も使わなかったものは処分しても後悔しない可能性が高いです。
なるほど。保留にするという方法があるんですね。その場で必要と不要の2択にすることしか考えていなかったので、これなら断捨離ができそうです。
即決する必要はありません。じっくりと考えることも大切なので、後悔のない断捨離を行ってください。
断捨離で大量・大型の不用品を処分する方法
断捨離をした場合、プラスチックケースやチェストなども処分することになり、かなり大量の不用品が出そうです。処分するおすすめの方法はありますか?
ゴミ袋2~3袋程度ならゴミ収集の日に出せば問題ないと思いますが、大量のゴミや大型の不用品を処分しなければならない場合には、不用品回収業者を利用するのがおすすめです。
断捨離をすると、大量の不用品を処分しなければなりません。大型のものがある場合もあるでしょう。大量や大型の不用品を処分するのは大変なので、不用品の処分の面倒さが断捨離のネックになっているという方もいるかもしれません。
ここでは、処分に困りそうな大量・大型の不用品の処分方法をご紹介します。
自治体のゴミ回収のルールを確認する
不燃ゴミや可燃ゴミとして出せるものであれば、自治体が指定するゴミ袋に入れて処分ができます。大きさや種類によっては通常のゴミ収集には出せず、粗大ごみとして自治体に処分を依頼しなければならないものもあります。自治体ごとに異なるので、確認して適切な方法で処分しましょう。
不用品回収業者に依頼する
費用がかかってもラクに処分したい場合には、不用品回収業者がおすすめです。業者によっては年中無休で24時間営業しているので、早朝や深夜でも問い合わせや回収が可能です。依頼したその日のうちに回収に来てくれる業者もあります。
大型の家具などは1か所にまとめておく必要はありません。不用品回収業者を利用する際は、手間なくラクに処分できるのが魅力です。
不用品の処分が大変そうだと思っていたのですが、自宅まで回収に来てもらえるのは便利ですね。
処分が大変だからと、断捨離をやめてしまうのはもったいないです。処分は不用品回収業者に任せて、捨てるものと必要なものの見極めだけに専念してください。
不用品回収業者を上手に活用して、断捨離の効果を実感しよう!
断捨離をすればストレスが減ったり気持ちが落ち着くなど、さまざまな断捨離効果を実感できるでしょう。ただ単に空間にあるものを減らすだけでなく、自分にとって何が必要で何が大切かを考えることで、生き方や価値観まで見直すきっかけになるかもしれません。
また、断捨離を行う際は、不用品回収業者を利用するのもおすすめです。ぜひストレスの少ない方法で不用品を処分して、断捨離を実感してください。
早稲田大学国際教養学部卒。その後、不用品回収や遺品整理に特化したメディア「不用品回収の窓口」の立ち上げに参画。400社を超える不用品回収業者の業務改善や集客改善に注力。同時に、環境省が主催する「使用済製品等のリユース促進事業研究会」へ定期的に参加し、不用品回収やゴミ問題解決に取り組んでいる。不用品や遺品整理に関する多様な記事の執筆・監修も担当。